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更年期のレメディ

更年期について


女性は一生涯通じてもホルモンバランスが大きく変わりますし

一月単位でもエストロゲンとプロゲステロンのバランスが

大きく入れ替わります。

なんと大変なことか!と思いませんか?

生理痛や月経前症候群(PMS)の重い軽いは個人差がありますが

多かれ少なかれ不便や不快感を感じている女性が多いと思います。

こんなにホルモンが増減を繰り返していたら

気分も体調も変わりやすいというもの。


男性に比べると、女性は大変!ですね。

でも男性並みに働いていかないといけない現実があったり。


社会における働く環境がもっともっと女性の体の変化に沿った

柔軟なものに変わっていくことを願ってやみません。

生理休暇も、産前産後の休暇も、そして更年期の不調時も

もっともっと休みやすく

せめてゆっくり過ごすことを奨励してもらえたらいいですね。

辛い時は休んだらいいよ!仕方ないよね、

っていう寛容な社会になっていって欲しいなぁ。


今回は閉経期の不調についてお話を進めます。


閉経期(50歳前後、45歳~55歳くらい)というのは

女性にとって当たり前の自然な変化です。

この現代社会の生産性や効率性にそぐわないものの

女性ホルモンの減少に伴って不調が現れるのは自然なこと。

そもそもはゆっくりと無理せず過ごす時期なのだと思います。


でも女性の40~50代は自分のペースだけで過ごせない状況と

重なることもさらに辛く思う要因にります。

親の介護、子育ての真っ只中、

逆に子育てがひと段落した燃え尽き症候群

そして離婚や転職など

若い頃なら勢いで乗り切れていたことが

想像以上に応えるのも更年期と重なるこの年代かもしれません。


でも更年期は身体的、精神的、そして霊的に

大きな変化を迎える大切な時期です。

そして不快な症状が増える時期ですが、それは自然な体の変化であって

決して病気ではありません。

でも今は医療的な介入で体調をコントロールすることを

奨励するような風潮があることに違和感を感じます。

足りないんだから足せばいいじゃん、という安易な

HRT(ホルモン補充療法)には個人的に強く反対します。

自然に逆らった人工的なコントロールのツケは

必ず後で払わないといけません。

私は西洋医学のお薬は、高利貸しの借金のようなものだと思っています。

その時は一時的に楽になりますが

後で必ず利子をつけて返さないといけない借金です。

しかもその利子は自分の健康。

高利貸しの借金のおかげで命拾いをする

ケースもありますから全否定はしませんが

後で自分の健康を代償に利子を返さないことを

しっかりと肝に銘じて使って欲しいと思います。



その点、ホメオパシーのレメディは

借金ではないので、後でツケを払うことにはなりません。

自分の力で良くなって居るから

誰に借りた健康でもないのです。


さて、

更年期のレメディで特に役立つ代表的なものを紹介します。


①Belladonna ベラドンナ 


ナス科の植物のレメディ。

高熱のレメディとしてとても有名なレメディで

まるで高熱に浮かされた子供の爛々と光る黒目のような

真っ黒な丸々とした実をつける植物です。

高熱以外に更年期のホットフラッシュやズキズキする

拍動性の頭痛に良いです。

体質に深く作用するというよりは応急処置的に使えるレメディ。

激しさと熱さがある状態に。

光や音に非常に過敏な状態の、交感神経優位な時に。

レモネードのようなさっぱりしたものを欲しがるのもベラドンナの特徴です





②Lachesis ラケシス 



https://en.wikipedia.org/wiki/Lachesis_(genus)

南米のブッシュマスターという蛇の蛇毒から作ったレメディです。

更年期の代表的なレメディです。

左側に不調の症状が出やすいのが特徴。

左側と言ったらラケシスです。

蛇のレメディに共通する

人を惹きつける魅力のある人かもしれません。

多弁のレメディとしても有名ですが、聞く人を飽きさせないおしゃべりをする人です。

脱皮する蛇のように、服の締め付けを嫌います。

そして獲物を追い狙い定める蛇のように執念深い。

嫌われ者の蛇だから一層自分を魅力的に魅せることを

熟知していておしゃれです。

そして冬眠する蛇のように、寝起きがとても具合が悪い。

血液に作用する蛇毒だから、血液の問題によく使われるレメディで

(痔、鼻血、生理など)血が出ると楽になる、という特徴があります。

なので生理前がとても具合が悪い、出てしまえば楽。



③Cimicifuga シミシフーガ (= caul. コーロファイラム)





女性ホルモンの乱れを調整するハーブ、ブラックコホシュ

として知られている植物のレメディです。

感情の浮き沈みがとても激しい人とあり

気分が高揚した時はとてもおしゃべりな人。

でもラケシスのようにウィットに富んだ話術で人を惹きつける

のではなく、あちこちに話題が飛んでとりとめのない話し方をする。

ため息とヒステリー。

鬱屈とした暗い雰囲気の漂うレメディです。

気分が塞いで思わずため息が出る。

黒い雲に覆われて居るような気分。

まるで自分はワイヤーで縛りつけられられているようだ。

家族、夫に束縛されて居ると感じる。

でも同時に、私もそこに依存している。だから逃げられない。

まるでカゴに閉じ込められて居るよう。

また、生理時の出血が多ければ多いほど気分が落ち込みます。

これもラケシスと逆ですね。


④Sanguinaria サングイナリア


真っ白い可憐なお花の植物ですが

まるで血液が滴るような真っ赤な根塊を持ちます。

この赤い汁にサンギナリンというアルカロイドが含まれていて

アメリカ先住民は外用と内服両方のお薬として使っていたそうです。

真っ赤な根っこのように頭痛の時は顔が真っ赤になるのが特徴です。

その頭痛は後頭部、右側に広がります。

右側の偏頭痛といったらサングイナリア

そしてその頭痛はしばしば右目にまで繋がります。

右目がしんどく、頭の右側が特に痛い。

同時に胃腸の弱さもあって、しばしば吐き気に悩まされる。

朝食を食べたがらない。

バターや甘いものを食べたがらないという症状になって現れます。


⑤Sepia セピア




女性の生理の問題にお役立ちなヨーロッパコウイカの墨からできたレメディです。

依然ブログ記事にセピア単独で取り上げました。

更年期に限らず骨盤内の鬱血がありますが

更年期の場合、火照りがあたかも骨盤内で始まるように感じるという

変わった感覚があります。

膣炎を起こしやすく

尿が臭う。

抜け毛が多い(のは、やはりホルモンのバランスと関係しているのかな)

気持ちが落ち込み、愛する人を嫌う

愛する人(夫や子供など)に冷たく当たる

セックスに無関心

体調も精神面も、どよんとした停滞感が漂います。

なのでスキッとさせる酸っぱい酢の物などを欲し、

どよんとした体調を強制的にスッキリさせる体操、

特にダンスやエアロビクスなどを好むという特徴があります。


⑥Sulphur サルファ




硫黄のレメディです。

温泉がお肌をツルツルにするように、硫黄は皮膚疾患に良いとされています。

ガキ大将タイプの子供のレメディという印象が強いですが

そのイメージに囚われてしまうとこのレメディは使いこなすのが難しくなってしまいます。

子供に限らず、全人類、老若男女に使えるので

もちろん中年期の女性のお助けレメディでもあるのです。

暑がりで手足に熱感を感じるなど

更年期の症状と暑がりな子供の身体感覚は共通する点が多くありますが

そのようなホットフラッシュに良いのです。

1ヶ月に2回も来るような早すぎる生理(しかもまあまあ量が多い)

にとても良いです。

スタミナ不足で立ってられない、疲れやすい。

下痢しがち。

オナラが臭い。

皮膚が汚い(乾燥する)。

これらの症状は消化器官が弱く、年中消化不良であることから

出てくる症状と考えられます。


⑦Phytolacca ファイトラッカ 



山によく生えているあれ!

アメリカヤマゴボウのレメディです。

特に乳腺のトラブルに良いとされていて

授乳中の乳腺炎に非常によく使われるレメディですが

更年期のおっぱいのトラブル全般にも良いです。

乳首の先が痛くなる。

特に月経前に乳房が腫れて痛い。

しばしば歯を食いしばる癖があり、

舌に症状がよく現れるようです。

舌炎や舌苔が多いなど。



セピア、サルファー、ラケシスは比較的

深く作用するレメディのため一日一度以上摂取しないこと、

そして症状が緩和されたら速やかに摂取をやめること、

との注意があります。


「女」でなくなるようでとても寂しく感じる

という声を聞くこともあります。

未知のステージに対して不安を抱くのは

ごく自然なことかもしれませんね。


でも色々な制約(生理という物理的な制約も含め)から

解き放たれ自由になる時なのだと考えると

更年期後の人生が楽しみです。

「女」ではない境地に

辿り着いた先の景色はどんなものでしょうか?


変化の時は大きく変わると書いて「大変」

更年期というちょっと大変な時期も

ホメオパシーの力を大いに借りて

元気に乗り越えたいものです☆



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