保護ネコ伊織(いおり)くんの結石と便秘が完治しました。
手作り食を初めて1週間くらいでオシッコの量が目に見えて増え、一時少し悪化して(これも本で読んだ通り)2週間後にはおしっこもうんちもすっかり良くなってしまいました。
悩んでいる飼い主さんに届いたら嬉しいです。
今回はホメオパシーのレメディより食事の改善の方が大事だった、という話です。
保護した直後に血尿に気づいて動物病院に連れて行った時、獣医さんに言われたことは
・野良猫に非常に多い症状(ストラバイト結石と思われる)
・結石の子にはミネラル分をカットした療養食しかあげたらだめ
・それしか改善の手段はない
でした。
・・そうなのか、そういうものなのか。
最初は先生に言われたことをきちんと守り、先住の子のご飯を食べないように工夫するなどしてあとは体質的に合いそうなレメディも与えていることだし(伊織くんの場合はオナラをよくしていたのでLyc.ライコポディウムを与えていました。)、暖かくて安全な場所も提供しているし、時間と共に回復するだろうと思って様子を見てたけどスカッと良くなりません。
2、3割はマシかな、程度で改善がストップ。
なのでいろんな本、ブログ等を読んで情報収集していく中で
「野良猫時代常に栄養不足の状態だったから、体がミネラルを体に蓄積しなきゃ、と学んでしまった。その結果余分なミネラルを排出するより体内に溜め込むことが癖のようになってしまっている状態。なので、ミネラルをカットするのではなく、むしろミネラルを十分に摂らせて、体に『余分なミネラルを体に溜め込む必要はないんだよ、不必要な分は排泄したらいいんだよ』ということを覚えさせることが大事」
との説を読んで、確かにそうだ!と大納得。
その説を読んでから、病院で言われたこととは真逆の食療法、つまり、療養食は止めて、ミネラルがたっぷり含まれた手作りご飯をあげることに方向転換しました。
「ミネラルは猫の結石の原因となるのであげすぎは良くない。」
って通説ですよね。
私もずっとそう思っていました!
でも、ミネラルは心臓の筋肉を動かす働きをするなど、猫にとってもやっぱりとても大切な栄養素。ミネラルカットの食事を続けた結果、心筋炎など心臓病になってしまうケースも少なくないようです。
あ、話が脱線しますが、なので、尿路結石の予防として病気になっていない子に下部尿路ケアのキャットフードをあげたりするのは本当に良くないと思います。せっかくの健康体なのにミネラル不足になってしまう恐れがあります。
まず基本として
・ストレスがなく快適(トイレのサイズ、室温など)
・適度な運動(おもちゃで遊ぶなど)
・24時間の中で、リラックス出来る時間(同居人や同居猫とのスキンシップなど)を持つ。
これらを踏まえた上での食事療法です。
猫の食事で気を付けるポイントは
1. 肉:7、野菜:2、穀物:1 の割合が理想。(あくまで理想。好き嫌いや体質などの個体差があるので、必ずしもきっちり合わせられないケースもあるので、あまり気にし過ぎない。)
2. チキンやラム肉等で基礎体温を上げる。サーモンも◯(全ての病理に当てはまる)
3. 充分な水分補給(特に下部尿路に問題がある場合は、これが一番重要。)
以上の事から、チキンのスープを基本に使用しました。
それに好みの肉類約7割をトッピングしたご飯を作成することにしました。伊織くんの場合は大好きな鹿肉のウエットフードを使用しています。Amazonで購入できる【猫日和】(パック販売。1パウチ¥90程度)を食べさせることに。
上記のウエットフードに、スープ作成時に使用したチキンも解して混ぜます。
更にこれに加えて、予め茹でて置いた野菜類も混ぜています。これは便秘の解消が目的です。(伊織くんの場合、人参とブロッコリーが比較的食べてくれる。)
人参の整腸作用と、ブロッコリーの抗酸化作用に期待してよく使うことに。他にも数種類の芋系も試してみましたが食べてくれませんでした。食べる子もいるみたいです。
全てを盛り付けたら、レンジで少し温める。
最後に鰹節、青海苔を振りかけて完成。(好きなものや、食付きの良いものを1番上に乗せるのがコツ。)
使って便利だったものが
▶︎粉末食材色々(椎茸粉・出汁粉・おからパウダー)
スープはササミの茹で汁のみでも、粉末のサプリや出汁系のものを混ぜるのも有りだと思います。
伊織くんの場合は、結石に加えて便秘もあったので、スープに粉末食材を一緒に使用しています。継続するためには手抜きも大事だと思いますので手軽な粉末食材はありがたいです。腐敗の心配もないですし。
Amazonで購入できるもの
・伝統製法【万能だし】椎茸粉
・【五味夢中】無添加国産だし粉
・国産 おからパウダー【NICHIGA】
色々なサイトやブログを参考に勉強したのですが、特に HAC和歌山さんのサイトがとても勉強になりました。また質問のメールにも丁寧に答えてくださって大変心強かったです。
HAC和歌山さんのおすすめ食材のリストの中でも特に
・豆腐類
・キノコ類
は重要とのことでした。なのでこれらを手軽に摂取出来る粉末食材を選択しました。特にキノコ類は、乾燥したものの方が栄養価も高くおすすめだそうです。
その他よく使う食材(伊織くんの場合)
▶︎ササミ
スーパーで買える食品としては、鶏もも肉、むね肉や手羽元、手羽中なども試しましたが、ササミに比べると油っぽいスープになります。伊織くんの場合は、サラッとしたササミのスープが1番食付きが良かったので最終的にササミに落ち着きました。
▶︎鰹節
伊織くんのあまり好きではない食材(特に野菜系)を食べさせる時の香りづけに良いです。野菜はお肉と混ぜるのですがそれでも食いつきが悪い時があるので鰹節で誤魔化します。
▶︎青海苔
HAC和歌山さんから頂いたメールのおすすめ食材の中のリストにありました。伊織くん好きみたいです。
毎日続ける為に重要な事は、手軽に作れること。これに尽きると思います。
スープストックは、10分もあれば作れるし、野菜もサッと茹でたものをミルサーなどで粉砕してそのまま保存すれば良しです。都度保存したものを好みのウエットフードに混ぜて、食べるときにレンジで温め直せば良いです。
猫の手作りご飯だなんて、難しそう、面倒くさそう、と思っていましたが、やってみると人間のご飯を作るついでに出来ることばかりでした。伊織くんは野良出身だからか、結構なんでもがっついて食べてくれるのが救いでした。
本を読んでいると、食べてくれるまで半年かかった、なんて人も。
みんな可愛い我が子のために頑張っているんだな~って自分までが嬉しい気持ちになりました^^
私はホメオパシーをしているから、人間も動物も不調があるとレメディを探してレメディで対処します。
でも今回の件はそもそもの栄養不足を改善しないと体質改善できないんだってことを学ぶことができてとても良い経験になりました。
いっくんに大感謝です。
~以下、参考にした資料
□文献:愛猫のための症状・目的別栄養事典
□他、沢山の愛猫家の皆様によるブログ記事や、獣医師のウェブサイトの病理記事を閲覧、参考。
□HAC和歌山さんのウェブサイト
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