ベラチュラムというレメディがあります。
またはバレイチュラム。 主に激しい下痢症状や嘔吐に良いレメディとして有名ですが、
マインド症状がとても変わってて面白いレメディです。
誇大夢想家
宗教家
野心家
詐欺師
野望の挫折
狂気
下痢嘔吐だけじゃなく、そんな生き方をする人にも良いレメディ。
今更ですがNetflixで全裸監督を見ました。
とても面白かったです。
喘ぎ声がすごいので時々音を小さくして見ないといけなかったけど笑
成功、転落、また成功、転落・・
ジェットコースターのような物語(でもほぼ実話らしい)でした。
この村西監督ってベラチュラムなんじゃないかなって思って見てました。
強烈な野望と執着。
やり方は強引でめちゃくちゃ。
でもその凄まじいカリスマにみんなが引き寄せられてしまう。
時代の空気と相まってこの人と一緒なら高い所に行けるんじゃないかと思わせられてしまう。私も見ててそんな気分になりましたもの。
シーズン1は色々ありながらも上昇していく様が痛快なのですが、シーズン2は彼の成功への執着が全部裏目に出て、ビジネスも人間関係も全てが崩壊していく悲しく重たいトーンの作品になっています。
どんなビジネスでも足元の小さな信頼を積み重ねて成り立つと分かりそうなものですが、彼はそこをすっ飛ばして衛星放送に固執して暴走する。そして失敗する。結果、何もかも失ってしまう。
まるで失敗するために成功を目指すような生き様でした。
成功したら必ず落ちないといけないような。
ベラチュラムのマテリアメディカには
「自分の目的を達するためには手段を選ばない 」とあります。
「社会的な地位を失ってしまったというフィーリングがあり、いかなる手段を用いてもそれをすぐさま回復しなければならず、さもないと自分は終わりだと感じている」
「一度に何かを得る方法、例えばギャンブルとか嘘をつくとか詐欺行為といった方法を見つけようとする。富や自分の重要性を示すことがVerat.の際立った特徴であり、これを使って失った社会的地位を埋め合わせようとする」
「一方で、Verat.の人は一緒にいて楽しい人である。」
(サンカラン/Soul of Remedies)
とあります。まさに村西監督。
一方、黒木香はLilium Tigrinumじゃないかと思いました。
タイガーリリィと呼ばれている、鬼百合のレメディです。
綺麗で妖艶で毒々しい。
宗教と性の間の葛藤。
強い性衝動。
性欲の抑圧からの怒り。
ユリ科の押し出されるセンセーション。家から追い出される(彼女は自分で家を出たのだけど)
母との確執。
うつ病。
全裸監督はバイケイソウとオニユリの物語だった。
人はやりたいと思ったことをとことんやるしかないと思っています。
そう言った意味では村西監督の生き方は天晴れだなと。(沢山の人を悲しませたけれど。)
「死んでしまいたい時は下を見ろ、俺がいる」
って言い切れるのはこの人くらいだなと。
こうしてドラマになってまた世界中の人を惹きつけているのを見るにつけ、病は同時に人の魅力でもあるなと思います。
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